5GとMVNO、eSIMについて
スマートフォン利用者の18.9%がMVNOを契約しているという統計があります。
source https://www.moba-ken.jp/project/others/mvno20200416.html
世間一般にも広く広がり始めてからしばらく経ちましたが、まだまだMNOのシェアが大半という状況ですね。
MVNO戦国時代とも言われる4Gを象徴するような事業となりましたが国内にいくつもの参入が続き、現在生き残っているMVNOはその中でもやはり大手が目立ちます。
source https://ictr.co.jp/report/20191010.html
これだけ市場規模が大きくなったのもMNOには出せないプランに魅力を感じたユーザーが多かったからだと思います。
3Gでは存在した使い放題が4Gではしばらく無かったので、7GBプランから始まり今では各社が主流としている段階制の従量プランが提供されています。
対してMVNOの強みは低容量や上限到達後も料金が変わらないなどがあると思います。
かくいう私も、従量プランが嫌いなのでデータ通信はMVNOを使用しています。
そして時代は5Gへ。
膨大な通信量を必要とする5G通信において、これまでのような低容量のプランでは需要をカバーすることが難しいかもしれません。
例を挙げると、docomoでは5Gギガライトといったプランが提供されておりますが、内容はほぼ既存のギガライトと変わりません。
このプランを契約し、5G通信でのスマートフォン利用をこれまで通り行うとほとんどのユーザーがあっという間に上限へ到達します。
ですので、5G通信を利用するなら使い放題プランを契約する流れとなってくるでしょう。
低速使い放題などを提供しているMVNOもいくつかありますが、やはりこれからの時代を考えるとそれではユーザーを増やすことは難しいです。
やはり使い放題プランが必要になってくるとは思いますが、これがどのような料金となるかが鍵でしょう。
これまで通りMVNOを契約するユーザーはデータ通信費用を抑えるという理由で流入すると思うので、少なくともMNOよりは安くなるはずです。
ただ、先日新たにMNOとなったRakuten Mobileが2,980円での通話、通信使い放題という破格の料金設定を行ったので、自社回線ではないMVNOがそこへ対抗できるかという点が問題です。
料金で大きな差別化を図れなくなるとすれば、次に鍵となるのがeSIMです。
eSIMは現在、Rakuten、IIJmioのみがeSIM搭載機で利用可能なプランを提供しています。
MNOはeSIMを始めたがらないのでMVNOが対抗していくには、それぞれのユーザーに合ったデータプランをeSIMで提供できるかにも左右されるでしょう。
eSIMはiPhone XS以降のiPhoneでは標準搭載、Pixel 4やRakuten miniなどがありますが、これからもeSIMを採用したスマートフォンは多く登場すると思います。
Rakuten UN-LIMITの無料期間が終了し、それまでeSIMで利用していたユーザーが他のeSIMプランを選択するといったことも多くあるかもしれません。
既に総務省はMNOに対し、MVNOへのeSIM解放を明言しております。
近い将来、OCNモバイルoneがコンシューマー向けeSIMサービスの提供をする予定もありますしこれから先のeSIMの動向にも注目していきたいです。